グローバル競争にさらされる日本企業において、海外事業を担う人材育成は緊急課題 となっています。
昨年度、新しい研修制度をスタートしたのは、液晶ディスプレイ用のフイルムをはじめ、 グローバルマーケットで競争優位を誇る製品を有する化学メーカーのクラレ。世界から選りすぐった幹部候補9名を集め、グローバル事業を率いていく人材を育成するプログラム 「グローバルフォーラム」は、経営を実践的に体得するユニークなカリキュラムが特徴です。
「グローバルフォーラム」の実態と、それがどのような成果を上げているのか、クラレ海外事業統括室 佐藤真一次長と北川一洋氏にお話いただきました。
株式会社クラレ 企業プロフィール 設立 1926年 <<事業概要>> 1926年岡山県倉敷市に、当時の先端産業であった化学繊維レーヨンの事業化を目的に設立された。1950年には国産初の合成繊維ビニロンを事業化し、1958年にはビニロンの原料であるポバールの外販を開始。以降、人工皮革「クラリーノ」、EVOH樹脂「エバール」、イソプレンケミカルなど独自性の高い事業をグローバルに展開するスペシャリティ化学メーカーとしての地位を確立している。 |
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―2007年度から、グローバル人材育成を本格的にスタートされていらっしゃいます。
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海外事業統括室 |
年々増加傾向にあった海外売上高比率が、今年度、50%に達する見込みです。グローバル化の波が押し寄せ、現地雇用の人材も増える一方で、グローバル事業を率いていく人材が不足しています。
グローバル人材育成は、いま、クラレの緊急課題なのです。
2006年、中期経営計画としてクラレが掲げた『GS-21』は、2015年に売上高一兆円企業を目指すための3ヵ年の実行計画であり、重点課題として『新事業・新成長領域の開発スピード加速』 『 グローバルな効率経営とスピード経営』 『地球環境と企業の持続可能性への取組み』とともに、 成長の原動力になる『人材』の強化を大きく掲げています。
これまで、人材育成はカンパニー制におけるOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)を中心に行っていましたが、厳しいビジネス競争の中で、コーポレートとしての強い支援がないとなかなか実現できません。そこで、カンパニー横断組織として海外事業統括室が2006年4月につくられ、企画を開始したのです。
『クラレグループの持続的成長を支える土台となる人材の育成』をコンセプトに、事業部の管理職を対象とした海外での集合研修 『グローバルチーム研修』、欧米のビジネススクールで短期のMBAコースを学ぶ 『短期ビジネススクール』、など8つのプログラムを同時に立ち上げました。
―その中に、講師は外国人、メンバーも多国籍、講義も発表もすべて英語で行われるという、まさに『グローバル』なプログラムがあるとお聞きしました。
はい。『グローバルフォーラム』といって、全世界の社員6770名の中から幹部候補9名を選抜して行われるプログラムです。
大きな特徴は2点あります。
ひとつは、いまおっしゃったように、グローバルな環境下で行われること。
もう一点は、実践に即したプログラムであることです。