
2010年10月、万有製薬株式会社とシェリング・プラウ株式会社が統合し、新会社MSDとして事業を開始しました。
MSD株式会社では人材を「人財」と表していることからも見てとれるように、人財を組織の財産と考え、人財育成にも力を入れています。
社員一人ひとりが「働きがい」と「成長実感」を感じながら日々の業務に取り組むために、「自律的キャリア開発」のマインドと、「業務を通じての成長の機会」を推進することは、変化が激しい現在のビジネス社会に対応できる自律型人財の育成にも繋がるのではないでしょうか?
MSD株式会社における人財育成体系や、ダイバーシティマネジメント等を、グローバル研究開発本部 マネージャーの西山輝氏と、木村幸世氏に伺います。
―2010年10月1日に万有製薬株式会社とシェリング・プラウ株式会社が統合し、MSD株式会社という新会社がスタートしました。
グローバルではすでに2009年11月に統合を完了し、米国とカナダでは「Merck」、その他地域では「MSD」の社名で事業を展開しています。統合により、グローバルでは第二位、日本では第八位の製薬企業となりました。
日本においては、開発パイプラインと製品ポートフォリオを大幅に拡充し、幅広い疾患領域において、より多くの場面で予防と治療のソリューションを提供することが可能になりました。
―MSD株式会社での、おふたりの役割を教えて下さい。
グローバル研究開発本部でトレーニング、コミュニケーション、改善活動を担当する「トレーニングアンドコミュニケーション」という部署に所属しております。トレーニングについては、本社の人事部門にもタレントマネジメントグループという部署があり、全社的な人財開発の方針は本社が定め、それに基づいて我々が研究開発本部の研修計画を立案し、実行しています。
研究開発本部の中にはクリニカルサイエンス、プロジェクトマネジメント、クリニカルオペレーション、レギュラトリ-アフェアーズ、ファーマコビジランス、ビジネスオペレーションという6つの領域があります。それぞれの領域長を中心に、研修ニーズをヒアリングしたうえで、トレーニングプログラムを開発・実施します。
―今回のようにニ社が統合されるというダイバーシティ環境への移行を、社員の方々はどのように受け止めていらっしゃいましたか?
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グローバルが統合するというニュースが出たのは一昨年の3月のことです。当時はやはり驚きと戸惑いがありました。シェリング・プラウには過去に一度、統合の経験がありましたが、旧万有製薬の人間にとってははじめての経験だったからです。
研究開発本部では、合併の前から20のワークストリームを立ち上げて統合の準備を行ってきました。コミュニケーション担当としては、各ワークストリームの活動を紹介するため、ホームページに活動を掲載したり、ポスターセッションを開催したりして、情報発信を積極的に行いました。このような準備期間があったので、社員は統合を必要な変化として受け止め、二社がひとつになり、新しいカルチャーを創っていくためのスタートを切れたのではないかと思います。
統合後も、アンケートをとって社員の意見をヒアリングしたり、トップと直接話す機会を持つなどして、社員が働きやすい環境が整っているどうかに気を配り、定期的にチェックしています。
―統合後は、ダイバーシティを進めるための取り組みとしてどのようなことをなさったのでしょうか?
チームビルディングを強化したいという声が社内から上がり、それぞれの領域でのチームビルディングに重点的に取り組みました。
また、グローバル研究開発本部としてのミッション、ビジョンを新たにつくり、同時にロゴやキャッチフレーズを社内で公募し、一体感を高めるような活動を行いました。こうした活動は、今後も継続的に行っていく考えです。
―統合後、人財育成の方針はどのように変わりましたか?
方針は統合前と変わりません。経営方針の主軸には、HPO、「ハイ・パフォーマンス・オーガニゼーション」の実現があります。個別の部署でいえば、研修の対象者や内容が違ったところを、たがいにすりあわせるといった細かい作業はあります。