自分の職場は近い将来どのようになっているか、目を閉じて心に描いてみよう。
もし高いモチベーションを持った従業員達が大勢いる広い海を想像したのだとすれば、大きな気付きが必要である。
現実はこうである:労働統計事務局によると、2010年までに2200万の雇用が増加するとされているが、しかしながら、一般の労働力は1700万しか増加しないと見られている。これは、向こう10年間に必要とされている雇用成長に対して、約500万人の労働者が不足するということになる。
あなたは恐らくこの統計は、労働省が「雇用は徐々に減っていく」と発表した最新の情報以前に取られたものではないかと思うかもしれないが、雇用の増加は完全に止まってしまったわけではない。優秀な人材の獲得と保持は一流企業の成長を妨げており、特に優秀な人材の獲得争いに戦略なしで挑もうとする企業には尚更である。
Acceptance versus Denial (受入れと否定)
あなたが組織の中で高いポジションにいるとしたら、現実が見えなくなるのも当然である。時々、役員室から出てはHRがなぜ重要なポジションを埋めるのに長い時間が掛かるのか、と尋ねるかもしれない。いい訳などせず、期待した結果を出せ!などとニ言三言、罵倒し、安全なあなたの部屋に戻るだけである。
多くのエグゼクティブは依然として、この事実に対して否定的である。労働者不足はただメディアが騒いでいるだけのことと信じている。さらに、自分の組織はすばらしく、誰もがここで働きたいと思っているに違いないと信じている。もしこれが本当に事実でれば、彼らの会社は従業員で溢れ、求職志願者が列を作って待っているはずである。エグゼクティブという立場の人は、長期的な視野で戦略を考えるように訓練されている。しかし人材獲得戦争はすでに始まっており、この戦争に勝ち残りたいのであれば、今すぐ行動を起こさなければならない。もしこの戦争をすでに感じているのであれば、長期戦略を策定する上で、まず生き残るための短期的な戦略をここで紹介しよう。
Fire non-producers
(生産性の低い者を解雇せよ)
後任者も確保していないのに、人を解雇することは、おそらく直感に反しているように聞こえるだろう。しかし実際には、多くの従業員達は勝つチームに所属したいと思っており、あなたが仮に知らなくても、彼らは誰が業績を挙げている人かを知っている。もし仮に業績を挙げない従業員を残しているとしたら、彼らの尻拭いに疲れた優秀な従業員を失うことになる。よいオファーが来ればただちに彼らはそれに乗ってしまうからだ。この戦いに勝つにはまず、HRチームから始めるべきである。各所で経験を積んだベテランの採用担当者が必要となってくる。経験のない採用担当チームを育てている場合ではなく、経験豊富な人材が今すぐ必要なのだ!業務を遂行できないものは解雇し、大砲を連れてくるべきである。
Stop buying
people "on Sale" (特価で人を買うな)
エグゼクティブやマネジャーは、どれだけ安くこの人を採用したかと時に自慢しあうことがあるが、結局のところ彼らが採用したのは、若干の雇用経験のあるベビーブーマー世代の失業者なのである。企業は入社後の6ヶ月間、多額の投資をして自企業に合うような人材に育てる研修を受けさせるのであるが、結局、他社から少しよい条件でオファーがあった時には転職していく彼らを見て驚くことになる。これはよい結末を迎えない戦略である。彼らが組織にもたらす価値の分だけの給料を支払えば、たとえ代わりの人材を探すことになっても、新たに採用する人材にどれだけ支払えば良いのか、前者と比較をする必要はなくなる。
Develop your
employment brand (雇用のブランドを作れ)
マーケティングや製品、サービスの向上に割り当てていたお金を雇用ブランド作りに投資するべきである。雇用ブランドの確立は、雇用者としてのバリュープロポジション(価値のある提案)である。それは会社のスローガンや社是よりも価値がある。
これは内定者に対し、どのような場所で働くか、どのような特徴がある会社なのかということを知るメッセージとなる。
雇用のブランドの構築にあたり、下記の3つの要素を考慮すべきである:
Use your
website as a weapon (ウェブサイトを武器に使え)
企業は見込み顧客を惹きつけるために、何千ドルを自社のサイトに投資をする。それにもかかわらず、多くの企業はサイトを通じて求職者からの申し込みを不可能でないにしても、難しくしている。もし企業のサイトがアップデートされておらず、本来であれば募集中のポジションにも拘らず情報をサイトに載せなければ、優秀な人材に接触する無料のツールの1つを失っていることになる。
今日多忙な求人者はオンラインで応募することを望んでいる。もしあなたの会社がこのような求職者への間口を開けてなければ、彼らはそれを可能にしている競合他社で働くことになるであろう。
より多く野の求職者がsimplyhired.comやindeed.comなどの転職情報サイトを利用している。これらのサイトは採用情報を掲載しているサイトを引っ掛ける仕組みを作っている。もし自社サイトに採用情報を載せていれば(お金がさほどかかるわけでもないし)、求職者が探している職や似たような職の検索に引っかかることになる。これは素晴らしいことではないだろうか?しかし、自社サイトに情報を掲載しなければ、これも叶わないのである。もちろん、monster.comのような誰でも投稿できるサイトに費用を投じることを好むのであれば、それはそれで構わないのだが。
PR is your
friend(PRを活用する)
多くの企業は素晴らしい人事プログラムを持っているにもかかわらず、社員に知られていない。PRのために年10万ドルの予算を持つ必要はない。自社でうわさを作りあげればいいのだ。多くの地方官庁では独自に定めた「選ばれた企業」に対する表彰制度を持っているのであるから、どこが何を運営しているのか、そしてその表彰を受けるための申し込み方法を調べればよい。もしあなたの会社の従業員がコミュニティー活動に参加しているとしたら、地方の新聞社に電話をし、近日予定されているイベントを知らせてあげなさい。そして、新聞社が書く記事の中に会社のURLと企業情報を載せてもらうことを確認すれば良いのである。
Watch your
back end(バックエンドをみろ)
人を組織に上手に採用するためには沢山の資源を必要とするが、その資源を無駄にしてはならない。乏しいマネジメント能力が従業員保持に影響を与えないようにしたいものだ。
さぁ、部屋から出てきて、あなたの部隊を勝利へ導く時だ。
Roberta Chinsky Matuson is the president of Human Resource
Solutions and helps companies align their people
assets with their business goals.
MWorld Spring 2008, By WALT McFARLAND AND KATE MORSE----