2008年、あなたの会社の優秀な人材はどうしているだろうか?あなたの会社で働き続けるのか?それとも競合他社へ移ってしまうのか?
今日のビジネスに於いて、競争力を保つには従業員の知識が重要な鍵を握っているが、それにもかかわらず、あまりにもその知識を維持することに注意を払う企業が少ない。
従業員からのデータによれば、給与や報酬プログラムの有無は重要であるが、それらは彼らのモチベーションや気持ちを高め続ける鍵ではないのである。今日の従業員にとって何が本当に重要なことなのかということを知れば、あなたは驚くかもしれない。
従属意識の定義
従業員の従属意識は、"彼(彼女)が自ら進んで仕事に費やしたいと考えてかける時間外の時間、および知力、エネルギー"と定義される。従業員は、仕事を"しなければならないからする"のではなく、むしろ彼らが"望んでいるからする"のである。
彼らに起きる内からのモチベーションは、人から人へ広がりやすく、結果的にイノベーションと責任感ある企業風土を作り出すのである。
なぜ従業員の従属意識に注意を払わなければならないのか?
2003年秋号Towers Perrin Studyの 「Working
Today; understanding What Drives Employee」 では、従業員にとって何がもっとも大切なのか、なぜ従業員の従属意識が重要なのか、そして組織においてこれを改善していくには何をすれば良いか、を取り上げている。この調査では40,000人のフルタイムで雇用されている従業員を対象に、下記のポイントが重要だとしている。
統計データによれば、従属意識の高い従業員は他者に比べるとよいパフォーマンスを発揮し、かつ、離職傾向も低い 従属意識の高い従業員はより顧客に焦点を置き、また、オペレーションのパフォーマンスにこだわっている。これがつまりのところ、従属意識を強める重要な要因となっている。
従属意識を生み出すものとは?
従属意識に影響を与える要因のトップ2を見ると、驚かれることが多い。それは、
従業員が幸せな生活を送っているかどうかを上級管理職が気にかけていることと、やりがいのある仕事である。
給与や福利厚生はトップ10にも入っていないのだ!給与や福利厚生は従業員にとって、魅力度を増すための一部ではあるが、従業員の従属意識や在籍理由の要因ではないのである。
モチベーションとロイヤリティーを高めるのはマネジメントの資質である
従業員の従属意識について語るとき、優れたマネジメントやリーダーシップの重要性も忘れてはならない。従属意識についての調査結果を見ると、これに影響するリーダーシップ/マネジメントの資質について10つの点が重要であることがわかる;
1. チームワークの支援
2. 誠実さと正直さを伴った行動
3. 主導権をとるように社員を励まし、能力を引き出すこと
4. 多彩な経験や専門性
5. 新しいアイディア、方法の奨励
6. 明確なゴールと方向性を指示すること
7. 仕事に対する熱意
8. 教育の保障
9. 従業員が組織の財務実績に影響を与えていることを理解させること
10. 多様なスキルやバックグランドを持つ人材でチームを構成すること
上記10の資質に対して、自分のマネジャーの能力がどうであるか尋ねたところ、残念なことに"やや弱い"もしくは"弱い"と回答した比率が高かった。さらに、"従属意識がほとんどない""まったくない"従業員に当たっては、別の職位を探すか、転職を考えていることが判った。
ACTION PLAN アクションプラン
では、あなたの組織の中で従業員の従属意識を改善させるには、何が出来るのであろうか。
従業員との強い結びつきと低い離職率を獲得するために、まずすべきことと言えば、あなたの会社のマネジャーと経営陣が従業員の従属意識を高め、動機付けするために必要なインターパーソナルなスキルを習得すること、である。マネジメントのノウハウは自然に生まれるものではない。ましてやマネジャーが技術者からポジションを上げてきた人であるならば、2倍の心配が必要である。The
Gallup organizationの市場調査によると、会社を辞めた理由の多くは「上司」なのである。
最も成功しているグループを率いるマネジャーと、成功していないグループのマネジャーを比較した場合、何が違うのであろうか?その違いは先に述べた成功したマネジャーの10の資質にあるといえるであろう。
幸い、スキルは磨くことが出来るものであり、遅すぎるということはない。マネジメント開発トレーニングはあなたの会社にとって成功の鍵となるであろう。少なくともこうしたプログラムが1つあることが、失敗する要因にはなるはずがない。適切なプログラムを持つことによって、あなたのマネジャーは自信をつけ、彼らの従業員との関係を密接にし、そして生産性とカスタマーサービスを向上させることが出来るのである。
マネジメント開発プログラムとは、何を意味するのであろうか?従業員の従属意識とリテンションを高めるマネジメント開発プログラムに必要な要素は何であろうか?
The
Right Training しかるべきトレーニングプログラム
1日の独立型のプログラムでは、あなたが必要な結果は得られない。トレーニングプログラムが素晴らしいものだとしても、習得された内容が継続的に発揮されることは稀である。マネジャーがインターパーソナルスキル(コミュニケーションやパフォーマンスマネジメントなど)のトレーニングに参加したとしよう。長い時間のトレーニングにおいて彼らは新しい行動様式を習得し、それを職場へ持ち帰ろうとモチベーションを高めるだろう。しかし実際には、1日のトレーニングプログラムで彼ら自身のスタイルに、習得した行動様式を適合することができるマネジャーなど稀である。
それはなぜか?なぜならトレーニングになかった新しい事象が起きた時や、時が経ちストレスが生じた時に、人々は昔の慣れ親しんだ方法に戻るのが常だからである。トレーニングで習得したことは、日々の業務の中ですぐに忘れてしまうものなのである。
しかし、マネジメントプログラムの中で、実績のあるトレーニングだと証明されたものがある。それはコーチングである。
従業員は上司によってコーチされ、マネジャーはレポートをするエグゼクティブによってコーチされる。そしてエグゼクティブは社外のエグゼクティブコーチを付けるという傾向が増えてきている。
エクゼクティブコーチング(時にはリーダーシップコーチングといわれるが)は、ビジネスプロフェッショナルとして、よいリーダーシップのコンピテンシーを高めるために、個々に合わせて継続的に行うものである。よいリーダーシップが発揮できれば、従業員を動機付け、生産性を高め、サービスと製品の質を向上し、従業員のモラル向上とリテンションを刺激して、最終的には利益と株主の価値を高めるというように循環していくのだ。
MWorld Spring 2008, By Gail Finger-----
※M World は、米国AMAが四半期毎に発行する機関誌です。